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経営ワンポイント情報
先物取引及びFX取引の税務上の取り扱いについて
2008/08/25

 

いずれの取引も運用益が生じれば納税しなければなりません。FX取引は取引内容によって課税方法が異なったり、来年から支払調書の提出義務があります。



 経済のグローバル化が急速に進んでおり、国内及び海外において先物取引高及びFX取引高も年々増加しています。先物取引及びFX取引はハイリスクハイリターンの金融商品であるため、大きな運用益が生じた場合には多額の納税が発生することとなります。そこで、個人において先物取引で得た運用益について課税上の取り扱いについてご説明させていただきたいと思います。

 まず、先物取引の課税方法についてですが、所得税法上10種類存在する所得区分の内、雑所得として取り扱われ、他の所得と合算せず申告を行う申告分離課税が採用されています。先物取引に係る年間(1月〜12月)の損益を通算して算出した純利益について一律の税率(所得税15%、地方税5%)で課税されます。年間の損益を算出するにあたって、複数の会社の口座を開設して取引を行っている場合には、複数の会社から発生した損益を合算して算出した純利益について課税を行います。損益通算後に損失が生じた場合には、翌年以降3年間の損失について繰越控除を受けることが可能です

 しかし、この繰越控除を受けるためには、所得税の申告書の付表(先物取引に係る繰越損失用)及び先物取引に係る雑所得等の計算明細書を、毎年、商品先物取引の有無に関わらず所轄税務署に提出しなければなりません。したがって、商品先物取引に係る損失が生じた年の翌年に商品先物取引がまったくなかったため、確定申告時に必要資料の提出を怠ってしまうと、翌々年に商品先物取引を再度始め、利益が生じたとしても、2年前の損失と相殺できなくなってしまいますので注意が必要です。

 次に、FX取引の課税方法は、所得税法上雑所得として取り扱われますが、FX取引には、金融先物取引所に上場している取引所為替証拠金取引と非取引所為替証拠金取引の2種類あり、それぞれ課税方法が異なっています。

 まず、取引所為替証拠金取引についての課税方法ですが、前記の先物取引と同様に申告分離課税が採用されており、損失が生じた場合も同様の書類の提出を行うことで3年間繰越控除を受けることができます。

 次に、非取引所為替証拠金取引についての課税方法についてですが、他の所得と合算して課税する総合課税となります。こちらは、超過累進課税となっているので、税率及び税額は生じた損益によって変動します。また、先物取引及びFX取引である取引所為替証拠金取引と異なり、損失の繰延が認められていないため注意が必要です。

 以上、先物取引及びFX取引の取り扱いを簡単に説明させていただきましたが、FX取引である非取引所為替証拠金取引については支払調書を税務署に提出する義務がないため、申告もれが過去に多く指摘されています。そのため、2008年度税制改正で、2009年1月1日以降に行われるFX取引について支払調書の提出が義務付けられ、ますます適正な申告が求められると予想されます。実際に取引を行っている方、これから取引を始めようと考えられている方は、税理士等に相談され、適正な課税上の取扱いを確認されることをお勧めいたします。 

(名南通信2008年8月号より)



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