相続税や贈与税を算出する際の基準となる路線価の今年分が7月1日に発表になりました。発表時期はこれまで毎年8月初旬でしたが、今年から早まりました。インターネットの普及によりネット上で容易に調べることが可能になり、それに伴いペーパーレス化を検討したことが大きな理由だそうです。
路線価は毎年1月1日現在を評価時点とし、毎年3月に国土交通省より発表される公示価格の80%程度を目安に専門家が評価して国税庁が発表します。
『公示価格は時価に近い』といわれており、路線価はその80%水準とされていますので、理屈の上では逆算して路線価を0.8で割り戻してやると、おおよその時価に数字を推測することが可能である、と考えられます。
しかし、不動産は原則『時価』で考えるものですが、8カ月も時間がずれると大幅に価格が上下している地域では計算上の数字と実際の価格と大きく乖離している可能性が高い、ともいえます。
一方で、相続税や贈与税などは相続・贈与のあった年の年末までで区切って申告することと決まっています。特に相続の場合は『相続が発生してから10ヶ月を期限として申告』と定められていますので、発表が1カ月早まってくれることは、例えば年初に相続発生したケースでは、それだけ分割協議や納税方法を検討する時間に余裕ができ、とてもありがたいことでしょう。また、価格変動の激しい地域では、例え1カ月でも時間によるズレが減少することは、取引価格を計算する必要がある人にとっても同じようにありがたいことです。
冒頭で述べたように路線価はインターネットで調べられますが、ネット上で調べられるのは当該年度と前年・前々年の分までです。それ以前の分は税務署へ出向いて調べることが可能ですし、県立図書館などに路線価図が置いてあることもあります。
土地はある意味、生き物です。刻々と数字は変化します。ご自身の所有する土地の価格がどのような動きをしているのか、年1回程度は路線価をチェックしておくことをお勧めいたします。
(名南通信2008年8月号より)
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